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理事長挨拶

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日本慢性疼痛学会 理事長就任挨拶

日本慢性疼痛学会理事長
飯田 宏樹
岐阜大学名誉教授
中部国際医療センター麻酔・疼痛・侵襲制御センター統括センター長

このたび2022年4月1日から日本慢性疼痛学会の理事長を拝命しました岐阜大学の飯田宏樹です(現在の所属は、中部国際医療センター)。1982年に第1回慢性疼痛研究会として、村山良介会長によって開催され、その後20回の研究会が開催されたのちに1992年より学会として今日に至っております。現在、会員総数は約720名で年1回の総会が開かれております。昨年は前細川豊史理事長の下、大会50回記念誌も創刊され、ますますの発展が期待されています。当学会は慢性痛治療に関する医療の質や安全性の向上や臨床および基礎研究などについて多職種で自由な議論を交わす貴重な場であり、慢性疼痛の研究を通じて、その病態の解明と診断への貢献について研究成果を社会に還元し、市民の健康増進や福祉に役立たせることを目的としています。また、2018年度には日本慢性疼痛学会の認定制度も発足し、組織としても確立されてきています。

会員の職種は医師、歯科医師、薬剤師、看護士、理学療法士や鍼灸師などいろいろな立場の医療従事者が集まって、専門分野も麻酔科が多いながらも、心療内科、精神科、整形外科、脳神経外科、東洋医学、看護学などと幅広く、多職種から構成されている特徴を生かした「痛みの患者」の対応を実践しています。昨年発足した「痛み関連学会連合」中でも特色ある位置を占めています。

痛みや苦痛を制御することは、医療の原点だと思います。多くの痛み治療に関わる医療従事者が長年にわたり、いろいろなアプローチで痛みのために苦しむ患者を救おうと立ち向かってきました。しかし、残念ながら未だ改善はされたものの大きな課題を残している状態です。難治性の痛みからの解放を目指して、ともに活動する中で、日本の痛み治療が更なる進歩をして、慢性疼痛で苦しむ一人でも多くの患者に希望を与えることを願っております。

これから理事長として多くの方々の協力のもとに、本学会の益々の発展のために尽力する所存ですのでよろしくお願いします。

2022年4月吉日

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